山田オリーブ園 国内で初めてオリーブの有機栽培に成功しました。

オリーブアナアキゾウムシの見分け方

この虫はオリーブアナアキゾウムシだろうか?という質問をされることがあるが、オリーブアナアキゾウムシではないことも多い。木の根元にオガクズ状の糞が出てきて犯人を捜してみるが、その虫がオリーブアナアキゾウムシかどうか判別がつかないということは普通にある。

 

そこで、これがオリーブアナアキゾウムシという写真を載せるので参考にしてください。

 

 

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AIメーカーによるオリーブアナアキゾウムシ判定

フリーソフト「AIメーカー」によってオリーブアナアキゾウムシか、オリーブアナアキゾウムシ以外のゾウムシか、そもそもゾウムシ以外の昆虫かを判定します。

※Twitterのアカウントが必要です。

※フリーソフトなので100%の精度は求められませんが参考になります。

 

 

 

 

オリーブアナアキゾウムシの体長

これがオリーブアナアキゾウムシ。体長はこれまで捕獲したものは最小で1cm、最大のもので2cmくらいで平均は15mm。

 

オリーブアナアキゾウムシの表と裏

ゾウのような口吻が特徴の典型的なゾウムシの形。体表はゴツゴツしていて、とても小さな毛が生えており、光沢はない。模様は、こげ茶とベージュの斑模様で個体によってすべて模様が違い、オリーブの傷ついた樹皮や、地面に落ちた種、鳥の糞などと見分けがつきにくい。

 

黒いオリーブアナアキゾウムシ

体の色は黒っぽいものもいる。そもそも黒いのか環境によって変化するのかは分からないが、飼育箱で沢山飼っていると黒く変色することも。

 

赤いオリーブアナアキゾウムシ

稀に写真の上の個体のように赤いオリーブアナアキゾウムシもいる。羽化したばかりのときは赤い個体も時間が経てば普通の斑模様に変化していく。

 

オリーブアナアキゾウムシ

薄暗い時間は根本の地際にメスが産卵に降りてくる。根元に草が生えて薄暗いと昼間でもいることも。

 

オリーブアナアキゾウムシ

樹皮の隙間なんかは隠れやすいので大好き。

 

オリーブアナアキゾウムシ

みんな集まって交尾中。オリーブアナアキゾウムシは集合フェロモンを発している(仮説)ので仲間を呼ぶ。逆に言うと縄張りは持たない。

オリーブアナアキゾウムシの集合フェロモンは糞に含まれているのか?実験

 

オリーブアナアキゾウムシ

かわいいお尻が見えてるよ。昼間は、こういう幹の隙間で休んでいる。

 

オリーブアナアキゾウムシ

枝に止まっているときは鼻を下に垂らすコウモリ姿勢。うかつに近づくとポトリと地面に落ちて見つけられなくなるので、そっと近づいて。

 

オリーブアナアキゾウムシ

ちなみに基本的には歩いて移動する。オリーブアナアキゾウムシの歩行速度は時速30メートルくらい。

「ゾウムシの歩行速度は?」オリーブアナアキゾウムシ生態観察

 

オリーブアナアキゾウムシ

泳げない。

 

オリーブアナアキゾウムシ

でも飛ぶ。ナマケモノなので滅多に飛ばないけど、やればできる。夜に飛ぶことが多いみたい。

 

オリーブアナアキゾウムシ

お腹にサシが入っていればオス。お腹が真っ黒ならば概ねメス、でもオスのときもたまにある。

オスとメスの見分け方-オリーブアナアキゾウムシ生態観察

 

 

ちなみにオリーブアナアキゾウムシに似ていて間違いやすいゾウムシをいくつか紹介したい。

 

オリーブアナアキゾウムシとオジロアシナガゾウムシ

下がオリーブアナアキゾウムシ。葉っぱに乗ってる丸っこいのはオジロアシナガゾウムシ。このゾウムシはどこにでもいて斑模様が似ているので一番間違いやすい。

 

ハスジカツオゾウムシ

ヨモギが大好きなハスジカツオゾウムシ。オリーブアナアキゾウムシよりシュッとしている。

 

オリーブアナアキゾウムシとアシナガオニゾウムシ

最後はこれ。右の小さいのはアシナガオニゾウムシ。エノキなどが好きらしいが森が近いと普通にいる。模様は似ているけどゾウムシの鼻の部分、口吻をびっくりすると写真みたいに折りたたんでしまう。ちなみにオリーブアナアキゾウムシの鼻は折りたためない。

 

 

【最後に】

オリーブアナアキゾウムシに似ているけどオリーブアナアキゾウムシではないゾウムシたちはオリーブを食べることはない。なので、とにかく虫全部が嫌いで見つけたら殺して回らないと気が済まないという人でなければ、ちゃんと見分けて、そっとそのままにしてやってください。ちなみにオリーブアナアキゾウムシも、うちではこれまで1匹も殺さず全部連れ帰って家で飼ってます。まだまだ分かっていない生態を知りたいし、隔離さえしておけばオリーブに悪さしないので。オリーブに普通に使われる有機リン系のスミチオンやネオニコチノイド系のダントツなどの農薬は人間にとっては便利だけど、弱点は殺す虫を選べないこと。オリーブアナアキゾウムシ1匹を殺すためにオジロアシナガゾウムシもハスジカツオゾウムシもコガネムシもカマキリやミツバチなど全部殺してしまう。害虫を見分けて1匹ずつ捕るなんて大変すぎてやってられない、という気持ちは農家だから分かるけど、これからは少しずつでも僕ら農家の考え方が変わっていったらいいなと思っています。「もう面倒だからなんでもかんでも皆殺しだ!」というのは何というか、そろそろ野蛮だと思いませんか。

 

 

 

文と写真 山田典章

オリーブ専業農家。香川県小豆島の山田オリーブ園園主。1967年佐賀県生まれ。岡山大学農学部を卒業後、ベネッセコーポレーションに入社、保育事業などの立ち上げに携わる。2010年から小豆島に移住し、新規就農。日本で初めてオリーブの有機栽培に成功し、オリーブ栽培としては初の有機JASに認定される。

 

 

 

 

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これからオリーブを栽培したい人、すでに栽培している人にも、ぜひおすすめの一冊。

 

 

 

 

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