山田オリーブ園 国内で初めてオリーブの有機栽培に成功しました。

オスとメスの見分け方-オリーブアナアキゾウムシ生態観察

オリーブアナアキゾウムシはオリーブに卵を産み付け、生まれたゾウムシの幼虫が木の柔らかい維管束を食べることで、オリーブは、水や養分を地上部に上げることができなくなり、ひどい場合には枯死してしまう。

 
ゾウムシの幼虫は木を食べると、そのオガクズ状の糞を木の外に押し出すため、それを目印に幼虫を探し当て駆除してしまう。

 
これが、ゾウムシからオリーブを守る基本。

 
オガクズ状の糞を目印に、ひたすらゾウムシの幼虫を捕殺し続けるのが、オリーブを無農薬で栽培する最も確実な方法。

 
ゾウムシの幼虫がいるということは、その木に卵を産み付けたゾウムシのメスがいるということ。

 
メスを捕まえれば、それ以上卵を産み付けられないので、被害を最小限に抑えることができる。

 
しかし、ゾウムシを捕まえても、それがメスなのかオスなのか見分けがつかない。

 
メスとオスの見た目に違いはないだろうか?

 
違いを見つけるため、オスとメスをじっくり観察したい。

 
ちなみに、見た目の違いが付かない雌雄をどう識別していくのかというと、その方法は割と簡単。

 
1つはオリーブに卵を生みつけているところを捕獲するばそれはメス。さっきの写真が産卵中のメス。

 
そして、もう1つは交尾中の雌雄を捕獲すること。

 
下にいるのがメスで乗っているのがオス。これは概ね生き物全般の基本姿勢。

オリーブアナアキゾウムシの雌雄

 
どんどん捕獲する。

交尾中のオリーブアナアキゾウムシ

 
そしてオスとメスを分ける。

 
よーく見る。ひたすらじっと見る。拡大鏡を使って見る。

オリーブアナアキゾウムシの雌雄

 
右のオスが少しだけ大きいことが分かる。ただし、メスでも大きいのやオスでも小さいのはいるので平均的にオスの方が大きいという程度の違い。決め手に欠く。

 
虫眼鏡で体の小さい部分もよく見てみる。

オリーブアナアキゾウムシの雌雄

 
あった!お腹の部分が少し違う。オスは少しベージュのサシが入っている。メスはサシは無く真っ黒。

オリーブアナアキゾウムシの雄と雌の見分け方    

 
 
30体くらい見てみたら、やはりメスのお腹は真っ黒で、オスにはベージュのサシが入っていた。ただし、お腹が真っ黒なオスが少数だがいた。
 
正確には、
お腹にサシが入っていればオス。
お腹が真っ黒ならば概ねメス、でもオスのときもたまにある。

 
 
オリーブ畑でゾウムシを捕まえて、お腹をさっとチェック「おぅメスか。危ないとこだったな」とかつぶやくと、とてもプロっぽくて、かっこいい。

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