山田オリーブ園 国内で初めてオリーブの有機栽培に成功しました。

オリーブにとってアリは益虫なので殺さないこと

オリーブの食害跡、アリとオリーブアナアキゾウムシの違い

6月に入ると春に産み付けられたオリーブアナアキゾウムシの幼虫がオリーブを盛んに食害し、そのときに出てくるオガクズ状の糞が排出されるようになる。この茶色い糞を目印にして、徹底的にゾウムシの幼虫をドライバーで掻きだす作業が秋まで続く。見逃すと木は弱るし、羽化してしまうとネズミ算式にゾウムシが増えていくことになる。

 

しかし、このオガクズ状の木片、オリーブアナアキゾウムシ以外が原因で出てくることもある。最も多いのはアリ。

オリーブにできたアリの巣

最初の写真のオリーブの上の部分を剥がすとこんな状態。アリとアリの卵が見える。アリはオリーブの木を食べているのでなく既に何らかの原因で腐食した部分を掃除して巣にしている。アリはオリーブを食べないので害虫ではない。あくまでも枯れた部分を掃除して巣として使っているだけ。アリはオリーブの葉を食害するハマキムシなどの害虫を食べてくれるのでオリーブにとってありがたい益虫である。感謝こそすれ、むやみに殺さないこと。

 

ちなみにオリーブアナアキゾウムシの糞とアリの掃除跡の見分け方がある。最初の写真をよく見ると分かるが、アリの巣にできるオガクズは乾いており色はベージュに近い。それに比べオリーブアナアキゾウムシの糞は、湿っているので茶色が濃く、よくよく見ると筒状の塊が見られることがある。

 

大切なことはアリはオリーブに悪さはしない。オリーブ畑で最も個体数が多く、活動量を大きい掃除屋でありハンターである。「いつもありがとな」と声を掛けることはしても決してむやみに殺さないこと。これとても大切。ちなみにスミチオンなどの有機リン系の農薬やダントツなどのネオニコチノイド系の農薬は、オリーブを守ってくれているアリを根こそぎ殺してしまうことも忘れずに。

 

 

 

 

 

 

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