山田オリーブ園 国内で初めてオリーブの有機栽培に成功しました。

ルッカとネバディロ・ブランコでオリーブアナアキゾウムシの被害が多い理由

オリーブアナアキゾウムシの餌やり

毎日のゾウムシへの餌やり。今頃になるとゾウムシも100匹を超えてくるので、これくらいの葉っぱを入れても翌日には筋だけしか残らない。とにかく、ゾウムシの成虫はオリーブの新梢(葉と枝)が大好きで、毎日、採れたての新梢さえやっていれば、ずっと元気。

 

で、ふと思ったんだけど、この新梢を採る木の品種がいつの間にか偏っている。それがルッカとネバディロ・ブランコ。なぜかというと、オリーブは真夏の今頃は、渇いて水が欲しい状態なのだが、実が肥大する時期なので、葉に栄養を回しにくくなり、新芽の伸長がいったんストップ気味になる。しかし、ルッカとネバは、そもそも枝葉の量に比べて実の量が少ないこともあって、1年中新芽を吹いている木が多くある。実を沢山付けるミッションやマンザニロは、実に栄養を取られて、表年である今年なんかは、特に新芽が少ない。

 

つまり、いつでもずっと新芽が採れるルッカとネバからゾウムシの大好物の餌を採ることになる。

 

ちなみに、なぜかオリーブアナアキゾウムシの被害が多い品種が、ルッカとネバディロ・ブランコ。ミッションとマンザニロに比べると、どうもゾウムシに好かれている。なぜ好かれているのか、何かいい匂いでもだしているのだろうか?とか思っていたけど、もしかすると、これがその理由か?

 

オリーブアナアキゾウムシの好物、オリーブの柔らかい新梢がずっと茂っているから、それを食べに来ているだけってこと?新梢を食べに来て、ついでに産卵していくってこと?

 

まだ確証はないけど、これがホントならオリーブ農家にとっては結構ショッキングな事実。

“ルッカとネバディロ・ブランコでオリーブアナアキゾウムシの被害が多い理由” への2件のフィードバック

  1. オリーブの成長戦略によって
    虫の付きやすさが変わるのが興味深いです。

    匂いの量と成分の違い、柔らかさ、消化不良物質の量と質、好きな味の含有量といろいろ原因を考えてしまいます。

    もともとはネズミモチにつく虫なのですが、ネズミモチよりもオリーブが好みなのか気になるとこです。
    ちなみにネズミモチからはお酒が作れます。

    さて、参考になるかわかりませんが
    植物の匂い戦略に関する情報をのっけておきますね。
    http://karapaia.com/archives/52161404.html
    https://www.rs.tus.ac.jp/garimura/research/index.html

    • いつもありがとうございます。確かに匂いは虫からだけでなく植物からも出ていますよね。花の匂いが虫を誘ったり、ある種のハーブの匂いが虫を遠ざけたり。でも、オリーブは食べられるためにゾウムシを誘う匂いを自ら出すはずはないので、そのあたりオリーブのどんな匂い成分に反応しているかが鍵ですね。

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