有機農業書籍 よくある4つの系譜
雨の日は読書ということで今日は何となく分からないまま棚上げにしてきた調べものをボチボチ片づけている。
オリーブを有機栽培で育て始めたときに困ったことは情報がなかったこと。知りたい情報がネット上にも書籍にもない。
特に困るのは有機栽培、無農薬関係の情報。
しかし、探してみると有機栽培やオーガニック系の本は案外多く出版されている。
これらの書籍は大きく4つの系統がある。
1.思想系
粘土団子の福岡先生から始まって最近ではリンゴの木村さんにつながる自然農法系の書籍群。レイチェル カーソン の沈黙の春なども大きくはこれと同じ系統。人間の生き方や生命、宗教などの背景が強め。
2.家庭菜園系
手軽に庭やプランターで趣味の範囲で野菜を無農薬で育てるコツを農産物ごとに書いてある書籍群。ヒントになることが書かれていることもあるけど大量生産の専業農家ではできないことも多め。
3.材料系
木酢液、石灰、竹炭、米ぬか、海藻類、鶏糞、ニーム、納豆菌、〇〇菌、〇〇循環農法・・・。とにかくこの資材を使えば全てうまくいく系。最近ではAI使えば農業が変わるみたいなのも同じ材料系。少々クセが強い。
4.理論系
小祝先生に代表される有機栽培は理屈こそ大事という理論押しの本類。上記3つへのアンチテーゼみたいなところもあり個人的には割と多用している。しかし、中には無理やり理屈後付けみたいなものもあり実際の農家にはそこまでできないことも多い。
どの系統の本も自分が知りたいことの答えを求めるのではなくヒントをもらうものと思って、ざーと流し読みして、ひっかかったことを試してみることが多い。
で、上記4系統とは異なる虫系の本というが少数ある。
その中でも僕が気に入っている本が2冊。
1冊目
虫といっしょに庭づくり(曳地トシ・曳地義治著)
2冊目
バラの診察室(真島康雄著)
なぜ気に入っているのかというと多分、曳地さんも真島先生も虫好きなのだ。虫が害虫を食べてくれるからとかなんとか言っているが、本当のところは、ただただ虫好きなのだ。
これらの本が4系統に比べてすごく役に立つという訳ではないけど、読んでて安心する本であるが故に、ついついヒントを探していたはずなのに、いつの間にかバラの庭とそこに暮らす虫たちの写真を眺めるだけで今日も暮れていく。
ちなみに、バラの有機栽培を始めた理由は真島先生の本を読んで影響されてしまったから。というかバラを育てたらオリーブでは集まってこないこんな虫がくるのかを見てみたいと思ったから。
有機バラ栽培を始めてそろそろ3年目。これまでの経緯や課題なんかもそろそろ書いておこうと思う。それは次回。
鹿児島の出水市でオリーブを育てているサラリーマンです。ブログは拝読させていただいています。
2016年春に田んぼからの造成地に3年物の苗を622本植えて、その年の秋にいきなり人事異動で担当になったど素人です。
有機栽培を目指してはいませんが、その種の文献を読み漁っていて、うんざりする内容も多く、今回のブログにはとても共感いたしました。
山野草や虫は好きなので、その乗りで農園長や造園業者の指示に逆らいながら草生栽培しています。おかげで野草が咲き乱れ、虫だらけで小鳥も集っています。
2016年の春に3年生を植えたということでしたら、今年は3年目ですね。2mオーバーくらいの樹高でしょうか。
もっと大きく育っているかもしれません。今年の秋くらいからは収穫楽しみですね。
草花が沢山の畑での手摘みの収穫、ぜひ楽しんでください。