花の構造と品種による不完全化の割合-オリーブ生態観察
オリーブの花の構造をしっかり観察してみる。
記憶にあるのは白くて小さな花が沢山付いている印象。
ちなみに香川県農業試験場のオリーブの花の生態にはこう書いてある。
「花は複総状花条で、白色の小花を1花序に10~30個内外着生する。小花は4片の萼と直径3mm程度の乳白色で鐘形状の4裂した合弁花冠、1雌蕊、2雄蕊を持っている。」
言葉で絵をイメージするのは非常に難しい。絵で見ると、つまりこんな花。
房状に白い小花が付いていて花の形は白い肉厚の花びらが4つ、黄色いおしべが2つ、めしべが1つ。
しかし、オリーブは葉や枝でもそうだが結構ランダムで少しずつ違うものが混じっている。例えばこんなの。
おしべが3つある。ちなみに4つあるのもある。また花びらが5枚あるのも割とよく見る。ちなみに房の付き方にも規則性がある。典型的なパターンがこれ。
先端から3つ→2つ→2つ→3つ+3つで一房に13の花というもの。あくまでも基本形。他のパターンは例えば、
3つ→2つ→2つ→2つ→6つの15の花で一房。オリーブはなんにせよ、葉の形でもハートやクエッションマークなどがあって、まあ基本はこれだけど各自適当に変えていこうね的なラテンの遺伝子が強いのが面白い。受粉率は1割くららしいので一房に1つで十分という楽勝な感じもラテン的でよい。
ちなみに、この写真の真ん中の花はメシベがない。不完全花と呼ばれていて、花粉だけを出すが受粉はしない。つまり実は付かない。
小豆島で栽培されている4品種の中で不完全花の割合が圧倒的に多いのはネバディロ・ブランコ。
不完全花の割合が多い順でいくとこんな感じ。
1位 ネバディロ・ブランコ
2位 マンザニロ
3位 ミッション
4位 ルッカ
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