「ゾウムシの致死水温」オリーブアナアキゾウムシ生態実験
1.幼虫の致死水温
昨日、捕獲した2匹のゾウムシの幼虫で、何度くらいの温度で死んでしまうかという実験。
ちなみに人間の細胞が死ぬ温度は43℃と言われているので、40℃と50℃のお湯に漬けてその様子を観察してみる。
まずは40℃。
人間にしたらお風呂のいい湯加減くらいの温度。1分間お湯の中に入れると苦しそうにしているが死んではいない。お湯から上げると、いっときぐったりしていたが、やがて動き出す。
次に45℃。概ね15秒で死んでしまった。お湯から上げても動かない。
ということは人間の細胞と概ね同じで43℃ラインあたりがオリーブアナアキゾウムシが死んでしまう温度だと推測される。
ちなみに植物の高温致死温度は概ね54℃近辺と言われているのでこの温度差による害虫駆除の可能性が見えてきた。
50℃のお湯をオリーブの幹の中に注入するとゾウムシの幼虫は死ぬが木は死なない。
さて、ドライバーで届かないゾウムシを殺すには、何らかの方法で穴の奥に50℃のお湯を入れてやればいいのだが、どんな方法があるだろう。
2.お湯を使ってゾウムシの幼虫を殺す実践編
今日は実践編。
どうしてもドライバーでは掻きだせない木にお湯をスポイドで注入することに。
水温は植物の致死温度54℃ぎりぎりまで上げる。少しでも根への損傷を軽減させるために下にアルミホイルとテッシュを敷いておく。
お湯を注入する機械としてスチームクリーナーなんかどうだろうと悩んでいると息子からアドバイス。スポイドでお湯をチューとかければいいんだよ、とのこと。おっしゃる通り。安くてシンプルで効果的。
農薬ではなくお湯で虫を殺すなんてことがうまくいけば、いろんな人たちが困るだろうな。 さてさて明日からオガグズが出なくなったら成功なんだが。
ゾウムシの幼虫を退治するために熱湯を注入した木から、またオガクズが出てきた。
その後3回熱湯の注入をするもオガクズ止まらず。
スポイトのお湯が届かないところにいるんだと思う。さてさて何とも困った・・。
ドライバーで掻きだせるようなところにいればお湯が届いて殺せるが、届かないところにはお湯も届かず、この方法は却下。ただし、高温のスチームがでるような機械で試してみると可能性はあるかもしれないが、機械を買う訳にもいかず一旦この方法は棚上げ。
3.ゾウムシの成虫の致死水温
昨日、ゾウムシの幼虫は何度のお湯に入れたら死ぬかという実験をした。
ということで今日はゾウムシの成虫で実験してみる。
まずは高温で死んだのかどうかを特定するために20℃の水に2分ほど入れてみる。大丈夫・・快適そうではないけど水から出すと元気に動き回る。
では実験。 幼虫は43℃前後のの水温で死ぬことが分かった。なので40℃から始めてみる。
・・!突然、すぐに痙攣し30秒後には完全に動きを止めてしまった。お湯から出しても動かない。
もしかすると成虫は幼虫より致死水温が低いのかな。
1℃ずつ下げて同じことを繰り返す。
37℃ 40秒で痙攣し固まる。
35℃ 60秒で固まる。
34℃ 70秒で固まる。
33℃ ぐったりするが2分後水から上げると復活。
32℃ 全く元気なまま。
31℃ 全く元気なまま。
ということでゾウムシの成虫は35℃のお湯に1分間漬けると死ぬのか。
と書いていたらゾウムシを入れていたケースからかさこそ音がする。 ・・・。
なんとまあ6匹全部復活して歩き回っている。ということで40℃の水温では死なないことが分かったところまでで今日の実験は終了。
次回は41℃から始めることになるが、その結果は秘密にしておきます。 結果を知りたい人は、ぜひ実験してみてください。ヒントは幼虫参照。
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