2020年の収穫を終える。
2020年秋最後の搾油。
10年前に島の畑に植えたオリーブの木が風雪に耐えてこの恵みがある。
畑に注ぐ太陽、雨、風、土、草、虫そういった自然と呼ぶ存在が木を育てる。
木を枯らすゾウムシですら自然の大切な一つの存在。
オリーブを植える大切な畑を最初に貸してくれたMさん、うまくいかないときに声を掛け続けてくれた隣のMさん、素麺工場と宿舎を貸してくれたOさん。
コロナ禍の中、毎日、生き生きと実を摘んでくれたスタッフの一人一人。
おもうようにいかないことばかりだけど、それでも今年もがんばってくれたイタリア製の搾油機。
そして本人には言えないがそれでも一番支えてくれているヨメさん。
自分では何一つ思い通りにできない99%の何かが作ってくれたオリーブオイルを眺める。
2020年の収穫そして搾油を終える。
少し休むか。
今年のミッションを食しました。香りを嗅いだとき、あまり知らない香りだったので、自分の香りの記憶を一生懸命思い出して、「木の芽」と「ゆず」の香りに似ていると思いました。口に含んだあとの香りも同じ香りを感じました。味もマイルドで、去年のミッションよりも優しい印象でした。なので、繊細なだしの効いたお吸い物の吸口にこのオリーブオイルを垂らしてみたいと思いました。湯豆腐にも合いそうで
すね。外国産に比べて国産は量も味も追いついていませんが、これからは日本産の、日本人の舌に、和食にあうのオリーブオイルというのがとても良いなと思いました。そういうオリーブオイルができたのが嬉しいし、山田さんが生み出してくださっていることが本当に素晴らしいと思います。人気も年々高まって、早く買わないとなくなってしまいますね。来年も期待しています。お体に気を付けられて奥様とともにご活躍くださいませ。
豊島陽子様
ありがとうございます。日本でのオリーブオイル栽培は100年少しと本場と比較して始まったばかり。まだまだがんばらなければいけないことばかりですが、もし私たち日本のオリーブ生産者にできることがあるとすれば、日本の食文化に寄り添えるオリーブオイルを丁寧に作り続けることだと思っています。和食や更には日ごろ普通に食卓で食べている和洋中華を問わない親しんでいる日常食をほんの少し楽しくする、そんなオイル搾りたいです。今後ともご支援くださると大変ください。
山田典章