2021年の収穫が終わる。
10月から始まった収穫そして搾油の日々が終わる。
搾り滓の樽を抱えたときの右肩は熱を持ち搾油機の爆音の耳鳴りは続くもののそれでもやりきったという安心感。もうすぐこの部屋から解放される。
オリーブ農家になって今年で12年目。
ありがたいことに収穫量はこれまでで最も多く、オイルは夏秋に定期的に降った雨の影響で例年より香りは弱いものの仄かな甘みと喉を抜けるときに残る辛味もあってまあ2021年ならではの風味になったと思う。これで完璧とはいかなかったからこそまた明日からの仕事に戻れる。完璧なオイルを飲める日がくることを願いつつそんな年が実際にくるのは怖い。
少し休みたい気もするがそうも言ってられない。
オリーブを育て、オイルを搾り、売るとことまでが僕の仕事。搾りたてのオリーブオイルをボトルに満たし、待ってくれているお客さんの食卓に届けるためのこれからの仕事が実は一番神経を使う。最後まで丁寧に。
まあそれでも今年もがんばって恵みをもたらしてくれた畑のオリーブたちの様子を今日は久しぶりに見に行こう。
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