晩秋のオリーブ畑に帰ってくる。
小春日和の畑にオキザリスが揺れている。
1カ月に渡る搾油所生活を終え畑に帰ってきた。つくづく思うのは、やっぱりこの場所があるから農家をやっている。
人の手が入らない畑は、何故か少し荒れて自然に帰り始める。それを少しずつ生き物にとっても人にとってもちょうどいい自然に戻していく作業。
天気予報とシフト表と搾油工程の管理表を睨みながら分単位でピリピリと神経を削っていく搾油が1年に1回の祭りなら、ゆっくりとオリーブ畑を整えていく畑仕事は日常の暮らしそのもの。
恵みを与えてくれた1本1本の木に感謝しながら、草を抜き、ゾウムシの幼虫を探し、枝葉を剪定し、石を拾い、イノシシに荒らされた土を均し、疲れた木には肥料を与える。
疲れたら休み、休んだら働く。
焦ることはない。ひと冬ある。ゆっくり体を畑に馴染ませていく。
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