山田オリーブ園|日本初の有機オリーブ栽培家 山田典章(やまだのりあき) 国内で初めてオリーブの有機栽培に成功しました。

畑の雑草「カラスノエンドウ」を最高の緑肥にする

春の畑でよく見かけるカラスノエンドウ。

 

実はこれ、草生栽培において重要な役割を果たしてくれます。 

 

化成肥料を使わない有機栽培ではチッソ分を含んでいるマメ科のカラスノエンドウは特に貴重。

 

そこで、果樹栽培でのカラスノエンドウの価値と、その栄養分を引き出すための私なりの工夫を紹介します。

 

先週あたりから、テントウムシをよく見かけました。

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大量発生したナナホシテントウ

 
カラスノエンドウにはアブラムシがつくが、それを食べるテントウムシの幼虫が大発生。

 
「アブラムシ=害虫」と嫌う人もいるが、オリーブにとってアブラムシは無害。もちろんテントウムシも無害。オリーブの葉を食べたりしない。

 

テントウムシの幼虫が大発生している理由は、食べ物のアブラムシが大発生しているから。

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アブラムシを食べるナナホシテントウ

 

アブラムシが大発生しているのは食べ物であるカラスノエンドウが大発生しているから。

 

ちなみにカラスノエンドウが大発生したのは、今年の冬に雨が少なく日照時間が長かったから。

 

カラスノエンドウの根に共生している根粒菌によって固定化されるチッソがオリーブにとって貴重な栄養になるので、カラスノエンドウの大発生はオリーブにとってはありがたい。

 

そのチッソ分を少しでも多く、畑の土に還すために工夫していることが2つあります。

 

1つはカラスノエンドウを刈るタイミング。もう1つは刈る高さ。

 

まずはタイミング。
上の方に萎れたに紫の花が残り、下の方に緑の実(さや)ができ始めた頃に刈っています。

 

花が咲く前では種ができず、来年以降にカラスノエンドウが減ってしまう。

 

実が黒く熟すと、窒素分が全て種へ移動してしまうため、土への還元が少なくなる。

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←左:さやができ始めた頃 さやが黒く熟れた頃:右→

 

なので、緑のさやができ始めて種が黒くなる前に刈っています。

 

時期的にはは、香川県のうちの畑だと4月中旬〜5月初旬ごろ。

 

もう一つのコツ、刈る高さ。

カラスノエンドウはツルが絡まりやすく、刈払機で一度に刈ろうとすると大変。そこで2段刈りをしています。

 

最初は、地上30〜40cmの高さで一度刃を入れ、立っている草丈の半分ほど刈り、2回目は、残った下の部分を、地上10vm〜20cmほど残して刈る。

 

ポイントは、地面ギリギリまで刈り込まず、10~20cmほど残すことで、残った実が熟して種となり、翌年もまたカラスノエンドウが元気に生えくれる。それと、雑に刈るというのもいい。刈れていない所の種が残るし、虫たちの避難場所にもなる。

 

畑でテントウムシがウロウロし始めたら、カラスノエンドウが十分に育ったサイン。オリーブを元気に育てるためにカラスノエンドウをざっくり刈りはじめています。

 

文:山田典章

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