2020年静かな冬
2010年2月。
家族3人で東京から小豆島に移住してきた日から11年め。これまでで一番静かな冬を過ごしている。今年は新しい畑も見つからなかったので、朝起きたら畑に行って剪定、日向ぼっこ、読書。少し風があって肌寒い日はベランダで猫を撫でて海を眺める。
高松の方からやってきたフェリーがゆっくり東へ横切り草壁港に向かっていく。対岸の志度半島からピカリと光ったのは車のミラーだろうか。
ニュースを観れば日本は色々大変なことが起きているみたいだけど、僕の周りは時間が止まっているかのように静か。ときおり西からの風が吹いてメジロがオリーブの木を渡っていく。誰とも会わず一人で畑にいると、最近の失敗や遠い昔の恥ずかしい記憶なんかが思い出されたりしてジタバタしたりするのは、あまりにも頭が空っぽになってしまっているせいなのかもしれない。
春になってゾウムシでも冬眠から目を覚ませば忙しくなってこんなことを考える暇もなくなるのだろうけど空っぽのまま何もする気が起きなかったらどうしようなどと、とりとめのないことをぐるぐる考えている。
1ヵ月丸々ブログを書かなかったことなんて10年間なかったなと思いながらも誰かが読んでいるとも思えずズルズルと日が過ぎていたけど、夕方、初めての人から電話で、ブログ長らく更新されていませねと言われて読んでくれている人もいたのかと久しぶりにパソコンに向かって文字を書く。
僕は元気にやっています、という消息報告。そして、そろそろ冬眠から目を覚まそうかな、という宣言のようなもの。
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