搾油機の分解、洗浄から少し問題提起
収穫まで、そろそろ1カ月ということで準備開始。今日は、今年も大活躍してもらうであろう搾油機の分解、洗浄。島のエンジニアの今井氏に来てもらいシリンダーを分解してもらう。分解したら、とにかく布で少しずつ少しずつ汚れを拭って磨き上げるのみ。搾油機の心臓部であるシリンダーがピカピカになると、本当にすっきりと気持ちいい。
搾油機の洗浄というのは、搾油しているときに毎日必ずやる日々の洗浄と、今回のようなシリンダーまで分解する1年に1回の洗浄の2つがある。ちゃんとした品質のオリーブオイルを搾るためには、こういった日々の洗浄と1年に1回の搾油機の掃除やメンテナンスというのが重要なんだけど、これが普通にできる環境というのは、小豆島の強みだと思っている。イタリア製の搾油機は、お金さえ払えば、どこの誰でも手に入れることができるけど、その掃除やメンテナンスの細かい1つ1つの具体的な作業をどうやるかというのは、技術を持った人間がいないとできない。全国でオリーブ栽培の産地化が進んでいるけど、こういった本当に細かい技術を持った人間こそ、育てないといけないのに、僕の実感でいうと相当ないがしろにされている。オリーブの優良な品種の苗木を調達することに注力するのではなくオリーブを育てる人を育てないといけないように、海外製の高価な搾油機の性能にこだわる前に搾油機を使う技術者、メンテナンスを行うエンジニアを育てないといけない。搾油機は全自動洗濯機みたいにポンと入れたら勝手にオイルを搾ってくれるようにはできていない。何でだろう目に見える物にはポンポンお金を出すのに、それより大事な人間を育てる目に見えない教育にはお金を出し渋る。大きなお世話だろうけど、オイルのボトルデザインにお金を掛ける前に技術者の育成だと思う。
今年は全国的に、表年となり豊作になりそう。良いオイルが搾れるように、皆それぞれの場所でがんばっていけたらいい。
以前からもっと合理的な搾油機が出来ないか模索しています、連続的に油と滓が分離できるものを考案
したいと考えていますが課題をもっと詳しく知りたいのですが教えていただけないでしょうか?
76歳まだ現役のエンジニヤです