庭のソメイヨシノが咲き始める。今日は畑仕事はお休みして終日、本の初校チェック。

「世の中で起こっている事象や自分の失敗を認めず都合の良い解釈をして行動を何も変えない何も学ばない」という自分の中に居座っているバカの塊をどうにかせねば、と思うことが最近ある。

50歳を過ぎた頃から起こり始めたのでいわゆる「老い」というやつではないだろうか。

困ったジイさんたちというのは基本的にこういう人たちである。他人のことは冷静に分かるが自分の頑迷さは何故か気づかない。

アラユルコトヲ
ジブンノカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ

宮沢賢治先生もそういえばこんな風に仰っていた。久しぶりに全文読んでみる。

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
欲ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンノカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋にヰテ
東に病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニ疲レタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニシニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイゝトイヒ
北にケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロとイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガし
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボー トヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

こういう人に私もなりたいと思っていたのだけど、年を重ねるに従って、どんどんこういう人でなくなっていくのは大変困る。

　
賢治先生に顔向けできない。